2023年3月、日本文芸社様から巨木図鑑出版の話をいただいた。
このホームページを見て小山さんの名で出版したいとメールに記載されていたが、よくあるスパムかと疑った。ただよくよくメールを読むと本当なのかなと半信半疑で連絡すると担当者が熱い想いを伝えてくれ引き受けることに、日本全国を網羅する巨木の本を作ることになった。
内心いつか出版社から声がかかれば出版したいという思いはあったものの、今のタイミングかと少しの不安がよぎる。というのも47都道府県の中で行ったことがない県も11県ほどあり今まで20年ちかくのんびりと巨木巡りをしてきた写真では47都道府県をカバーすることも、ましてや「この県で見てほしい巨木はこれだ!」など自信をもって言えるはずもなかったからだ。
納得いく本にしようと思うと、相当の努力が必要となることはすぐにわかることだったが、中々行けていない県や巨木に伺うよい機会をいただいたと挑戦してみることにした。
巨木の定義は幹周3mを越えるものをいう。その中で今まで自分の心が動く巨木は8m以上、10mを越えると感動値が上がることが多い。
闇雲に巨木を巡っても、抜けがあっては時間を浪費してしまうので、全国の巨木データーベースを作り訪問したい巨木のリストアップを最優先にすることにした。
様々な巨木サイトから情報を拾い集めていく作業から始めたが、これだけで一か月の時間を要した。ただ9,000本近い巨木のデータベースが完成した。
この表は、福岡県の一部、全ての巨木の名称から参考サイトへジャンプ、Googlemapのリンクも作成といった感じだ。
その後、都道府県別で幹回りが太い順に並び変え、8m以上の巨木を全てGooglemapに落とし込んでいく。これが想像以上に骨が折れる作業。
Googlemap未登録の巨木。住所が曖昧な巨木。住所が公開されていない巨木。などなどを調べて倒して登録していく。
「国土地理院地図」と「人里の巨人たち」のHPがなければ到底無理な作業。
巨木の住所の緯度・経度が記載されていたおかげで、95%くらいは座標が特定できた。心より感謝。1本調べるのに1時間以上かかることもあり、本当にこんなことをやってて時間は大丈夫だろうか?と思うこともあったが、どのみちこれがなければ現地で時間を浪費することになるので、いずれやる作業だと割り切りやり続け完成したGooglemapの登録は1,500を越えていた。
次の段階は、時間を逆算していくと当然間に合わないので絞っていく作業。
いよいよ巨木の選考。この選考は実に2カ月以上かかった。
こうしてできたデーターベースとGooglemapを元に全国を駆け巡る旅が始まるのであった。
巨木図鑑 出版の裏話2へ つづく