2023年7月16日、東北3日目
「バリエーションルート」
土が混ざったような褐色の最上川。
周辺は、幻想の森、赤杉と凄く個性的で他にはない巨木が群生している。
赤杉から数百メートル移動して黒杉、窓杉、竜王杉が次の目的地点だ。
黒杉は、入口さえわかればものの10分ほどで到着できる。
赤杉は感動レベルだったので、今日これ以上の感動はもうないだろうと鷹をくくっていたので、雨が強くなってきていたこともあり中止でも文句はないというつもりだったが、スタートするころには雨が止みそうなほどに小雨になっている。
皆が晴れ男を自覚するするには十分な条件、昨日も今日も天気予報がひっくり返っている。ついているというより、招かれているそんな感覚すらも覚え始めた。
黒杉への道は、鉄道のトンネル上を歩いていく。当然注意が必要だが、直ぐに歩きやすい林道に出る。
10分程歩くと、いきなり頭上に現れ迫りくる二本の株立ち黒杉!
雨が降っていたこともあり、樹皮は黒光りしてその迫力に拍車をかけているようだ。
この為に今まで雨は降っていたんだと都合のいい解釈が浮かぶ。
「土湯の黒杉」←詳細はこちら
黒杉は難なく辿りつけるが問題は、竜王杉と窓杉だ。
黒杉から迷わなければ登りのバリエーションルートを30分~40分進む。
「竜王への道」
そんな言葉が浮かぶ、ドラクエ世代には何ともウキウキしてしまう冒険感のある単語だ。
小野さんは、道中の案内をしながら地図もGPSも持たず先頭をいく。何度か来ているにしてもルートや地形を完全に覚えているのか!?
「ここをあの方向に登っていってえらい目にありました」「この草は抜けやすいので持たないでください」「この木が目印です」「あっ珍しい〇〇というハーブの花が咲いていますよ」
と解説しながらガイドのように登っていく。頼もしい。
こうして急斜面を上がり振り返ると、あたり一面緑の世界。自然と呼吸も深くなる。
急斜面が続く、ひたすら登りのバリエーションルートを進む。
アブも蚊も小さな虫もいない快適な登山。
ついた!竜王杉についた!
やはり苦労して登ってきた先には感動がある!
「竜王杉」←詳細はこちら
そして竜王杉のすぐ奥には、窓杉が立っているのだった。
「窓杉」←詳細はこちら
一日で、超巨木を4本も見ることができた。
思い思いに撮影し、巨木を眺めて語ったりと辺りが少し暗くなり始めていた。
時刻は16時と山を降りることには少し遅いくらい。テンポよく足早に麓に降りた。
怪我もなく雨もなく今日を終えた。着替えが終わりホテルに戻ろうとするも・・・
「もう一本無理ですかね?娘に撮ってくるって約束したんですよ」と市川さん。
なんとタフな!バリエーションルートを2回やり夕方17時近い今からと!
帰り道だからと「小杉の大杉」に向かう一同。見たい欲がすごい!
この木は全国的に見ても人がたくさん訪れる巨木
「小杉の大杉」←その理由はこちら
こうしてこの一日だけでも名木揃い、巨木図鑑で全部紹介したいくらいだけど山形県だけ極端に多いというのも違う気がする。明日もまたすごい巨木に出会うに違いない。無理に今決めなくてもと幸せな悩みを抱えつつ、居酒屋に向かった。
この長い長い巨木ずくしの一日は、巨木の話が止まるはずもなく飲んでしゃべって楽しい夜は更けていった。
2023年7月16日 行動記録 ※窓杉・竜王杉は未記載
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