
志々島の大楠 詳細
読み方:ししじまのおおくす |
指定区分:香川県指定天然記念物 |
学名:Cinnamomum camphora |
樹齢:1,200年 |
樹高:40m |
幹周:12m |
施設:なし |
住所:香川県三豊市詫間町志々島172 |
難易度:★★★★☆ |
樹勢 :★★★★★ |
撮影日:2023年3月20日 |















樹形日本一!
香川県にある人口17人の志々島
フェリーで渡るその島には車も飲食店もない
あるのは美しい瀬戸内海の雄大な自然
両手を大きく広げた大楠は志々島の山奥に
堂々とたたずんでいた。
なんという樹形だろうか。
これまで何百本と巨木を見てきたが、このような樹形はかつて見たことがない。
地表からすぐのところから両手を伸ばすように大枝が真横に伸びているのだ。
近くで観察し、眺めて考えもこのような樹形になった答えがでなかった。
どういうことなんだろう?
天空の花畑で、生まれ育ちも志々島という孝子さん(89歳)と話す機会があり、
「素晴らしいクスノキですね。すごい形のクスノキで驚きました。」と伝えると、
孝子さんが、大楠の伝承を語ってくれた。
その昔、大楠の下には数件の小さな集落があり
土砂崩れで何件か埋まってしまった。そして生き延びた島民は別の集落に移動したという。その際、土砂で大楠も10m近く埋まったと言うのです。
孝子さんが生まれる前の話だそうです。
大楠の真横に広がる不思議な樹形は、
実は大楠の上部であり、本当の姿は地面の中ということになる。
上部と言っても幹周12mという太さ、
10m埋まった幹はいったいどれほどの太さだったんだろか。
写真や記録が残っている訳ではないが、
この島で生まれ育った孝子さんのお話は、
受け継がれた歴史的に貴重なもの
そして大楠の不思議な樹形とお話が
私には答えのようで腑に落ちました。
ロマン溢れる話を思い描きながら、志々島の大楠を眺めるのは格別。
この巨木を見て感じたことは、僕の中で樹形日本一ということ。
力強く左右真横に伸びた樹形は全国でもこの楠だけだろう。
天空の花畑のベンチに腰掛け、心洗われる美しい瀬戸内海を見ながら
香川からフェリーに乗り志々島まで来た甲斐があったと心から思った。
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