
大谷のクス 詳細
| 読み:おおたにのくす |
| 文化財文化財指定:国指定天然記念物 |
| 選定歴:新日本名木100選 |
| 称号:日本巨木ランキング10位 |
| 学名:Cinnamomum camphora |
| 樹齢:伝承2000年 |
| 樹高:25m |
| 幹周:17.1m |
| 施設:駐車場あり |
| 住所:高知県須崎市大谷 |
| 難易度:★★☆☆☆ |
| 樹勢 :★★★★☆ |
| 撮影日:2021年5月4日 |








台風を越えて生きる、海辺の長老
高知県須崎市大谷。
海に近い集落の中に、幹周17.1mを誇る巨大なクスノキが立っている。
「大谷のクス」
国指定天然記念物であり、新日本名木100選にも選ばれている、日本を代表するクスノキの巨木です。
幹周は17.1m。日本巨木ランキングでは第10位に入る大きさで、縄文杉の幹周16.4mを上回るほどの太さがあります。
樹齢は伝承2000年とも伝えられています。
高知県の海辺に立つこの木は、これまで幾度となく台風の直撃を受けてきたはずです。
実際、大きな枝を台風で失い、修繕された跡も残っています。
それでも倒れることなく、今も集落の中で大きく枝を広げている姿は、ただの巨木というより、長い時間を生き抜いてきた存在そのもの。
まさに、巨木界の長老のような一本でした。
近くで見ると、幹はこぶだらけで、普通のクスノキとはまったく違う姿をしています。
荒々しく盛り上がった幹、深く刻まれた樹皮、台風に耐えてきた傷跡。
そのどれもが、この木が過ごしてきた年月の厳しさを物語っているようでした。
大谷のクスは、外から眺めるだけではありません。
幹の内部に入ることができ、中には小さな神棚が祀られています。
巨木の中に入るという体験は、何度味わっても不思議です。
外から見ていた大きな木の内側に立つと、木を見ているというより、木に包まれているような感覚になります。
早朝に撮影していると、近所の方が声をかけてくれました。
「もう中に入ったかね?」
「はい、先ほど中に入ってお参りしました」
「中で回ったかね? 回ったらいいことあるから回ってみなさい」
そんな、お告げのようなやり取りがありました。
最初は「中で回る」とはどういう意味か分からなかったのですが、実際に入ってみると、入口と出口があり、内部を通り抜けるように回れることが分かりました。
もちろん、その場で自転もしてみました。
その後、良いことが頻繁に起こっている気がするのは、あの時のお告げのおかげかもしれません。
巨木そのものの迫力も素晴らしいですが、大谷のクスで印象に残ったのは、木と集落の距離の近さでした。
大枝の向こうには家々が見え、木の下には休憩できるベンチもあります。
特別な観光地というより、地元の人たちの暮らしの中に自然にある大楠。
長い年月、この木は集落を見守り、集落の人たちもまた、この木を大切にしてきたのだと思います。
台風に傷つきながらも、なお立ち続ける大谷のクス。
その姿には、巨木の強さだけでなく、どこか優しさもありました。
日本の名木と呼ぶにふさわしい一本です。
↑ Googlemapでの場所はこちら
























