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yoji koyama

巨木図鑑 出版の裏話16 東北編

yoji koyama · 2024年10月14日 · コメントを書く

2023年7月23日、東北10日目「イメージの景色」

巨木が好きな人なら一度は耳にし、見てみたいと願う十二本ヤスは、青森県ねぷた祭りで有名な五所川原市から車で40分程で到着する。

十二本ヤスは、早朝の薄暗い時間から撮影したいと前日に五所川原市に宿泊し、夜明け前に車を走らせた。徐々に辺りが明るくなり田園が広がる景色の向こうに神々しい山々が見える。天候は晴れ。素晴らしい天気に恵まれ期待がどんどん高まっていく。

車幅が狭くなり、舗装されていない土の道に入る。

ここがぬかるんでいたりするとレンタカーでは厳しい。道が細く引き返すことも難しいが勢いで未舗装の林道を走り抜けると赤い鳥居が立つところまできた。

「ついに来た。」深呼吸をして一礼し赤い鳥居をくぐり少し歩く。

そこには薄暗い中に異彩を放つ十二本ヤスが君臨していた。

十二本ヤス

十二本ヤス ←詳細はこちら

感無量!その言葉に尽きる。これから青森で見たかった巨木を巡る予定だけど、もうこれ以上の感動はないだろうと思う程に感動していた。

余韻に浸りながら、十二本ヤスのことを考える。次の巨木へ向かっているのに頭から離れない強烈な印象を残してる。この時点で十二本ヤスは巨木図鑑掲載しようと決めた。

次に向かったのは十二本ヤスから50分程で到着する選考有力候補、二本の大杉が立つ巌鬼山神社。本殿までの静まり返った杉が立ち並ぶ参道を歩く。

本殿左手に並んで見えてくる樹齢1000年の大杉。

巌鬼山神社の大杉

巌鬼山神社の大杉 ←詳細はこちら

朝から立て続けに素晴らしい巨木とその風景に感動して

次の目的地へ車を走らせると車窓からのどかな果物畑。

自分の住んでる地域と同じ日本かと疑う程、広大な自然が広がっている。

身代地蔵尊のハリギリ

身代地藏尊のハリギリ ←詳細はこちら

大好きな樹種ハリギリの巨木に到着した。敷地に入ってすぐに見えてくるハリギリの姿は、支柱がないのに横へ横へ伸びる枝の数々。意思を持って伸びていることがありありとわかる様は、当たり前のことだけど生きてるんだと実感する。

巨木図鑑の候補がことごとく大当たりで、嬉しい悩みだ。

そして次に向かう日本一のブナは、前回通行止めで見ることができなかった巨木だ。

十和田湖周辺の蛇行したアップダウンの激しい道を越えていく。

正午を過ぎていたので、少し日差しが撮影に悪影響を与えないか心配していた。

森の神

森の神(日本一のブナ)←詳細はこちら

森の神に東北の旅の終わりを告げられたようだった。山形空港への帰り道に軽く寄っていく感じで愛知へ戻ろうと考えて動き始めていた。

それだけ心が完全に満たされてしまったのかもしれない。

今日、どこまで戻れるだろうか?岩手の行けるところまでいこう。

頭の中が、「次の巨木」から「帰路」に切り替わっていた。

法量のイチョウ ←詳細はこちら

森の神から数分で着く、法量のイチョウ。本来であれば1時間は撮影していただろう、「また紅葉の時期に来なさい。」と言われているような気がして撮影は手短に終えた。

もう夕方が近くなってきていた。今日、最後の巨木はまたまたイチョウ。

大銀南木

大銀南木(子守イチョウ) ←詳細はこちら

ここから盛岡周辺でホテルを取ってひたすら走る。

「終わった・・・」少し悲しくもあり達成感もある不思議な感覚になりながら、疲れを癒すため温泉を探した。10日間、巨木を巡り走り続けた東北巨木巡礼の旅は、明日で最後になりそうだ。パッキングをして荷物を送ってしまおう。僅か10日間だけど仕事も一切気にせず、好きな巨木ばかり撮影していたこの旅は、とても充実していて長くも感じていた。

巨木図鑑 出版の裏話17 東北編 完結 続く

大銀南木

yoji koyama · 2024年10月12日 · コメントを書く

大銀南木

大銀南木 詳細

読み方:おおいちょうのき
別名:子守イチョウ
指定区分:青森県指定天然記念物
学名:Ginkgo biloba
樹齢:750年
樹高:26m
幹周:11.6m
施設:駐車場
住所:青森県上北郡七戸町銀南木19
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★★☆
撮影日:2023年7月23日
大銀南木
大銀南木
大銀南木
大銀南木
大銀南木
大銀南木
大銀南木

青森と言えば北金ヶ沢のイチョウが有名ですが、
他にも素晴らしいイチョウがたくさんあり大銀南木もその一本。

銀杏と書かず、銀南と書くのも当て字で面白いが、大銀南木と書いて「だいぎんなん」ではなく「おおいちょうのき」は絶対に読むことができないだろう。


大銀南木は、非常に樹勢が良く元気そのものだ。太い横枝が伸び地面につき、そこから垂直に伸びる枝がまた見事。

貫禄ある大きな気根も迫力がある。

正直、イチョウで幹周11mは割とあるので、そこまでの期待をしていなかったが、一目見てまた浅はかな考えだったと感じる程、凄みのある立派な樹形のイチョウだった。

伺った時期は、撮影に集中できないほど非常にアブが多くて危険を感じた。

この季節に行くなら万全のアブ対策をしてむやみに草むらに入らない方が良いだろう。

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法量のイチョウ

yoji koyama · 2024年10月12日 · コメントを書く

法量のイチョウ

法量のイチョウ 詳細

読み方:ほうりょうのいちょう
指定:国指定天然記念物
選定歴:新日本名木100選
学名:Ginkgo biloba
樹齢:1100年
樹高:25m
幹周:14.5m
施設:駐車場・トイレ 
住所:青森県十和田市法量銀杏木
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★★★
撮影日:2023年7月23日
法量のイチョウ
幹も枝も見えない葉が密集している法量のイチョウ
法量のイチョウ
新緑のイチョウの葉が生い茂る
法量のイチョウ
近づいてみると何とか幹が見える
法量のイチョウ
長く伸びた気根も見ることができた
法量のイチョウ案内板

国指定天然記念物のイチョウ

案内板より

イチョウは中国大陸が原産。日本に渡来した時 不明だが、僧侶らによって持ち込まれたとの説があ 法量のイチョウは、いつ、誰によってもたらされたの かは不明である。地元の集落に、「この地に昔、善正寺 があり、南祖坊がそこで生まれ、その時に植えられた。」 という伝説があったという(「十和田村史」)。 また、枝や幹から通常気根といわれる乳房状の突起 が多く垂れており、「乳イチョウ」として母乳の出ない 女性たちの信仰を集めていたようである。 このイチョウは、大正十五年十月に、当時の内務省 が全国から5本のイチョウを選び、初めて国の天然記 念物に指定した時の1本である。同時に指定を受けた イチョウは、宮城県の「苦竹のイチョウ」、東京都 「善福寺のイチョウ」、富山県の「上日寺のイチョウ」 佐賀県の「有田のイチョウ」である。

森の神のすぐ近くに立つ法量のイチョウは、駐車場から歩いて3分程で到着する。

一面、葉で覆われたイチョウは大きく両手を広げたような樹形その存在感は見るものを圧倒する。

このイチョウが色づく秋にまた訪れたい。それにしても青森県は素晴らしいイチョウばかりだ。リンゴだけじゃない青森。イチョウももう少しアピールしても良いと思う。

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森の神

yoji koyama · 2024年9月22日 · コメントを書く

森の神

森の神 詳細

読み方:もりのかみ
指定区分:県指定天然記念物
称号:日本一のブナ
学名:Fagus crenata
樹齢:300年以上
樹高:29m
幹周:6.0m
施設:駐車場スペース 
住所:青森県十和田市奥瀬
難易度:★★★☆☆
樹勢 :★★★★★
撮影日:2023年7月23日
森の神
日本一のブナの巨木 森の神
森の神
根元、幹を美しい苔が覆う。
森の神
真っすぐ凛とした姿は神と呼ばれるにふさわしい風格
森の神
あたり一面、様々な緑の世界。そこに光が射し込み美しすぎる

日本一のブナ 森の神に会ってきた。

2019年のゴールデンウィークに青森旅行をしたとき、十和田湖北部には積雪があり、道も開通したばかりだった。何とか森の神の手前までは行けたが道路の先には2m以上の雪壁で断念せざるえなかった。

森の神を見れる寸前で見れなかったことは、非常に心残りでまた季節を変え会いにいこうと思っていた。ただ愛知と青森は距離的に遠く4年後2023年7月に再び訪れることとなった。

この数年の間、頭の中で期待とイメージが膨らんでいた。

撮影は朝の光が合うのだろうか?それとも林だから昼前くらいの方が光が射し込み綺麗だろうか?色合いは青みがかった緑で、構図は少しローアングルで、たくさんイメージしていた。

そしてこの日、十二本ヤスから巌鬼山神社の大杉へ行き身代地藏尊のハリギリの後だったので昼は過ぎていた。昼食はとらなかったが急ぐこともなくタイミングに任せた。

以前、雪壁があったところを無事に通り過ぎ、Googlemapは林の中の森の神を指している。「目的地に到着しました」と何もなさそうなところでアナウンスは終わった。確認すると電波がない!いまどこなのか?どこに駐車すればいいのか?通り過ぎたのか?よくわからない。来た道を戻ると側道部分が少し開けた場所があった。

僅かな駐車場スペースだったので気づかなかった。

※Googlemapに駐車場として登録申請をしておいたので、こちらを目印にすると良いと思います。

森への入口には熊注意の看板、実際気配は感じられるもののそれ以上に期待とワクワクが勝っていた。その辺に転がっていた頼りない木の枝を片手に森へと入っていく。

足元はかなりぬかるんでいたが長靴があったので気にせず進める。

歩くこと10分くらいだろうか、ブナ林の中に突如「森の神」が現れた。

遂に待ち焦がれた森の神に会えた。ゆっくりゆっくり歩みよりすぐにカメラを撮りだし撮影を始めた。

そして一枚目撮影した写真がこのページの最初の写真。

この写真をモニターで確認して目を見開いた。色合い、構図、光の入り方などこの四年間イメージしたそのままの映像が写っていた。

こんなことは巨木を撮影しはじめ20年一度としてなかった。

期待以上、期待以下の巨木、イメージと違い本物はやっぱり違うものだな~と感じるのが普通ですが、自分はこの景色を見たことがあったのだろうか?デジャブ?と思う程、モニターに映った画像はイメージと同じだったのだ。

振り返るとこの10日間、起きてから寝るまで巨木のことだけを考え、車を走らせ撮影し、山を登り、豪雨を避け、巨木に着く度に雨が止み、奇跡的なタイミングで走り抜けてきた。でもそれがこの景色のこの時間帯のためのタイミング調節だったのだと感じるほど完璧な景色前に目頭が熱くなった。

そして、「東北巨木巡礼を終えよう」という感情が湧いてきた。

他にもいろいろ巡りたい巨木もあったが、完全に満足しきったのかもしれない。

もしくは、森の神にこの旅の終わりを告げられたのかもしれない。

それぐらい森の神は、心にぶっ刺さるものがあった。私はどの巨木も好きなのですが、幹周9m以上で感動レベルに達することが多く森の神は6m。普通なら、「ほうほう」とか「なるほどね」。くらい落ち着いた感じですが、ブナとして日本一の森の神は、一味も二味も違い感情を激しく揺さぶられるものがあった。そして美しいその姿は女性的な不思議な魅力をもった巨木でした。

自然が育んだ美しい木々、透明度の高い水、栄養を含んだ大地。それらがこのブナの巨木を作り上げているのだろう。本来の自然というのはこれほどまでに美しいのか。会えてよかった。深く深く感謝し森を後にした。

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身代地藏尊のハリギリ

yoji koyama · 2024年9月21日 · コメントを書く

身代地蔵尊のハリギリ

身代地藏尊のハリギリ 詳細

読み方:みがわりじぞうそんのはりぎり
指定区分:県指定天然記念物
学名:Kalopanax septemlobus
樹齢:200年以上
樹高:不明
幹周:10.1m(3本合体木)
施設:駐車場スペース
住所:青森県弘前市高杉尾上山
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★★★
撮影日:2023年7月23日
身代地蔵尊のハリギリ
身代地藏尊の敷地に入るとすぐに現れるハリギリ
身代地蔵尊のハリギリ
横枝は支柱なしでに伸びる
身代地蔵尊のハリギリ
反対側から
身代地蔵尊のハリギリ
横枝を正面から見るとこんな感じ
身代地蔵尊のハリギリ
ハリギリの葉
身代地蔵尊のハリギリ
特徴的なハリギリの樹皮
身代地蔵尊のハリギリ
ハリギリと自撮り

四方八方に伸びる力強い横枝!

三本が合体したハリギリ。そのため幹周10.1mは測定上1本ずつ測った合計値となっている。多くの合体木が数値以下の迫力になるのですが、このハリギリは違いました。

圧倒的にエネルギッシュ!

はち切れんばかりの幹、翼を大きく広げた大鷲のような横枝は、社の屋根を越えても勢いは止まらない。エネルギーが噴き出る場所にハリギリが立っているそんな印象すら受ける。

ここは、大雪が積もる青森県。例外なくこのハリギリの横枝にたくさんの雪が積もるはずだ。それが支柱もなく全く折れる気配もない。

ハリギリの巨木を見るのはこれが二度目。樹形の美しい屋久島花山歩道のハリギリが強烈に脳裏に焼き付いていて青森の身代地藏尊のハリギリを見てみたいと思っていた。それが期待以上の素晴らしさに感動してしまった。

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