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巨木の世界

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樟

塚崎のクス

yoji koyama · 2022年1月3日 · コメントを書く

塚崎のクス

塚崎のクス 詳細

文化財指定:国指定天然記念物
学名:Cinnamomum camphora
樹齢:1,300年以上
樹高:32m
幹周:14m
施設:駐車スペース
住所:鹿児島県肝属郡肝付町野崎2243 
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★☆☆
撮影日:2017年9月17日
塚崎のクス看板
塚崎のクス
塚崎のクス
塚崎のクス
塚崎のクス
塚崎のクス

まずはじめに「塚崎の大楠」という巨木は佐賀県武雄市と鹿児島県に2本あります。

どちらも巨木なのでお間違いないように。

今回ご紹介するのは鹿児島の塚崎の大楠です。

塚崎古墳群一号墳(円墳)の上に生えていて、国の天然記念物に指定されています。

蒲生の大楠、志布志の大楠、川辺の大楠に次ぐ県下で4番目の巨木。

塚崎大塚神社の御神木。

大きく口を開けて笑いかけるような優しい表情をしており、多くの植物が着生している。

従来これだけ大きな穴が開けば腐食が進むが、保護もあり痛々しさや樹勢の弱さは感じない。

むしろ腐食や空洞化が信じられないくらい力強さが全方向から感じられた。

古墳の上に立つだけあって何か不思議なパワーが働いていてもおかしくない。

白大蛇などの逸話もあるほどだ。

とても好きな巨木の一本。

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志布志の大楠

yoji koyama · 2022年1月3日 · コメントを書く

志布志の大楠

志布志の大楠 詳細

読み方:しぶしのおおくす
文化財文化財指定:国指定天然記念物 
選定歴:日本巨木ランキング10位
学名:Cinnamomum camphora
樹齢:1200年 
樹高:23.6m
幹周:17.1m
根廻り:32.25m
施設:駐車場・トイレあり
住所:鹿児島県志布志市志布志町安楽1523
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★☆☆
撮影日:2017年9月17日
志布志の大楠
志布志の大楠
志布志の大楠
志布志の大楠
志布志の大楠
志布志の大楠看板

幹周17.1m、南国に立つ日本屈指の大楠

鹿児島県志布志市志布志町安楽。
「し」が何度も続く、少し不思議な響きの住所に、日本屈指の大楠が立っている。

その名は「志布志の大楠」

幹周17.1m、根廻り32.25m。
国指定天然記念物であり、日本巨木ランキングでも第10位に入るクスノキの巨木です。

訪れる前、ネット上で見かけた写真からは、正直そこまで強い印象を受けていませんでした。
けれど実際に目の前に立つと、その印象は大きく変わります。

想像していたよりもずっと力強い。
南国らしい明るさをまといながら、幹には古木らしい深さがある。
空洞化が進み、傷みも見える木ではありますが、それでも全体から伝わってくる樹勢は弱くありません。

むしろ、傷を抱えながらも立ち続ける姿に、この木の凄みを感じました。

幹には大きな空洞があり、被蓋施工された部分も見られます。
正直なところ、状態としては少し心配になる部分もありました。
大枝には支えが入れられ、折れないように保護されていますが、根元や幹の内部を見ていると、これからも長く生きてほしいと願わずにはいられません。

それでも、四方八方から眺めてみると、この大楠は本当に表情が豊かです。

見る角度によって、荒々しくも見える。
堂々としても見える。
どこかユーモラスにも見える。
一本の木なのに、場所を変えるたびに印象が変わっていく。

鳥居や人と比べると、その大きさがよく分かります。
写真だけでは伝わりにくいですが、実物はかなり大きいです。

神社の境内はきれいに手入れされていて、巨木の周辺も見やすく整えられています。
駐車場やトイレもあり、巨木巡りとしては訪れやすい場所です。

一方で、少し複雑な気持ちになった点もありました。

賽銭を入れる場所が大楠の内部につながっていて、「大楠の精気をいただきましょう。おこころざし入れ口」と書かれた案内があります。
鉄パイプに賽銭を入れると、空洞化した幹の内部にある賽銭箱へ入る仕組みになっていました。

信仰の対象として大切にされているからこその形なのかもしれません。
ただ、空洞化が進んだ木の状態を見ると、巨木への負担は大丈夫なのだろうかと考えてしまいました。

志布志の大楠は、ただ美しいだけの巨木ではありません。
空洞を抱え、傷を持ち、それでも力強く立っている。
その姿には、整った名木とは違う、生々しい魅力があります。

南国の明るさと、古木の深み。
その両方を持った、鹿児島を代表するクスノキの巨木でした。

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千本楠

yoji koyama · 2022年1月3日 · コメントを書く

千本楠

千本楠 詳細

文化財指定:日置市指定天然記念物
樹齢:800年 
樹高:30m
幹周:7.5m
施設:なし
住所:鹿児島県日置市吹上町中原東宮内
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★★☆
撮影日:2017年9月16日
千本楠看板
千本楠
千本楠
千本楠
千本楠
千本楠
千本楠
千本楠
千本楠

全身に鳥肌が立った空間

大汝牟遅神社を出て正面に150メートルほど行くと、千本楠と呼ばれる楠が群生する場所があります。

神社でこの場所を教えていただき到着すると、全身に鳥肌が立った。

ここがただならぬ場所ということが一瞬でわかった。

シダや苔が地面や楠を覆い美しく幻想的な空間を創りだしている。

まるで時が止まったような不思議な感覚に包まれ、言葉が出てこなかった。

看板には「この辺一帯は、古来大汝八幡の神域で二十数株の大楠があたかも竜が寝ているように連なり、また天高く梢を伸ばしている。

この中の倒れ伏して朽ちた楠が親木と伝えられ、当時は根回り18メートル余りあった、明治43年の日英博覧会に出品した楠材の切株は樹齢800年以上と推定された。

神話によると大汝牟遅命下向の時、楠の木の杖を地にさされたところ、これが根付いて親木となり増えたと伝えられる。」とあった。

この千本楠はNHKで2016年に放送された「精霊の守り人」のロケ地、シキシマパンのCMなどでも使われて一躍有名になりました。

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蒲生のクス

yoji koyama · 2022年1月3日 · コメントを書く

蒲生のクス

蒲生のクス 詳細

文化財指定:国指定特別天然記念物
選定歴:新日本名木100選、日本巨木ランキング第2位
読み方:かもうのくす
称号:日本一の太さ、日本一の大楠
別名:蒲生の大楠・蒲生の大クス・ 蒲生のクス
学名:Cinnamomum camphora
樹齢:1500年
高さ:30m
幹周:24.22m
根周り:33.57m
施設:駐車場・トイレ・カフェ
住所:蒲生町上久徳2259-1 蒲生八幡神社
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★★★
撮影日:2017年9月16日、2009年7月19日
ウッドデッキから眺められるのも、蒲生のクスの大きな魅力。
蒲生のクス
日本一の大楠にふさわしい迫力がある。
蒲生のクス
カフェの二階から見た大楠、枝葉は力強く広がっている。
蒲生のクス
苔や植物をまとった幹。蒲生のクスそのものが、小さな森のようだ。
蒲生のクス
角度を変えるたびに表情が変わる、複雑で力強い幹。
蒲生のクス
枝に触れられるほど近くで、日本一の巨木を体感できる貴重な場所。
蒲生のクス
内部には大きな空洞があり、扉の奥には8畳ほどの空間があるとされる。
蒲生のクス
蒲生八幡神社の境内を包み込むように枝を広げる、樹齢1500年の大楠。
蒲生のクス案内板
蒲生のクスの案内板

日本一の太さを誇る、巨木界の王

鹿児島県姶良市、蒲生八幡神社の境内。
神社の奥に、日本一の太さを誇るクスノキが鎮座している。

その名は「蒲生のクス」

読み方は「かもうのくす」
別名として「蒲生の大楠」「蒲生の大クス」とも呼ばれますが、天然記念物としての指定名称は「蒲生のクス」です。

幹周24.22m、根周り33.57m、樹高30m。
国指定特別天然記念物に指定され、新日本名木100選にも選ばれている、日本を代表する巨木です。
そして「日本一の太さ」「日本一の大楠」と称される、まさに巨木界の王者といえる存在です。

蒲生八幡神社の境内を進むと、奥に巨大な塊のようなクスノキが見えてきます。
近づくにつれて、木というより、地面から巨大な生命体が盛り上がっているように感じます。

根元から突き上げるような大きな幹。
四方へ広がる枝葉。
幹や枝に生える植物、樹皮を覆う苔。
そのすべてが、この木がただ大きいだけではなく、ひとつの生態系のように周辺の植物とも繋がっているような不思議な感覚があります。

また蒲生のクスの魅力は、圧倒的な大きさを近くで体感できることです。

周囲にはウッドデッキが整備されていて、360度から大楠を眺めることができます。
角度を変えるたびに、幹の表情が変わる。
正面から見ると堂々とした御神木。
少し離れると、境内全体を包み込むような樹冠の広がりがよく分かります。

さらに、場所によっては枝に触れられるほど近くまで寄ることもできます。
日本一の巨木を、ただ遠くから眺めるだけでなく、すぐそばで体感できる。
これは蒲生のクスならではの大きな魅力です。

幹の内部には、人が入れるほどの大きな空洞があります。
中は8畳間ほどの広さがあるといわれていますが、過去に内部で焚き火をした人がいたため、現在は扉が付けられ、中へ入れないようになっています。

空洞化した巨木を見ると、どうしても樹勢が心配になります。
けれど蒲生のクスは、衰えよりも力強さの方が圧倒的に勝っていました。

大きな空洞を抱えながらも、枝葉はよく茂り、幹全体から強い生命力が伝わってくる。
クスノキらしい優しさと、日本一の巨木らしい貫禄。
その両方を兼ね備えた、素晴らしい一本です。

すぐ横には、お守りなどを販売する建物もあります。
蒲生のクスの折れた枝を加工して作られたブレスレットなど、巨木好きには気になる品も並んでいます。
また、カフェもあり、2階から大楠を眺めながら飲む珈琲は格別です。

巨木巡りでは、木そのものだけを見てすぐ移動してしまうことも多い。
けれど蒲生のクスは、少し時間を取って、いろいろな角度から眺めてほしい木です。

ウッドデッキを歩きながら見る。
根元の迫力を感じる。
枝葉の広がりを見上げる。
カフェから少し離れて眺める。

そうしているうちに、この木がなぜ日本一と呼ばれるのかが伝わってきます。

日本一の太さを誇る、蒲生のクス。
巨大でありながら、どこか穏やかで優しい。
鹿児島が誇る、巨木界の王でした。

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川古の大楠

yoji koyama · 2021年12月31日 · コメントを書く

川古の大楠

川古の大楠 詳細

読み方:かわごのおおくす
選定歴:新日本名木100選、日本巨木ランキング第5位
文化財文化財指定:国指定天然記念物
別名:川古のクス、川古の楠
学名:Cinnamomum camphora
樹齢:3000年以上
樹高:25m
幹周:21m
根廻:33m
枝張り:東西・南北27m
施設:駐車場・トイレ・売店
住所:佐賀県武雄市若木町大字川古7843 
難易度:★★☆☆☆
樹勢 :★★★★★
撮影日:2020年2月23日
川古の大楠
川古の大楠
川古の大楠
川古の大楠
川古の大楠
川古の大楠
川古の大楠
川古の大楠

町に愛され、力強く根を張る日本屈指の大楠

佐賀県武雄市若木町。
水車のある川古大楠公園に、日本屈指のクスノキが立っている。

その名は「川古の大楠」

幹周21m、根廻33m、樹齢3000年以上。
国指定天然記念物であり、新日本名木100選にも選ばれている、佐賀県を代表する大楠です。
日本巨木ランキングでは第5位に入る、まさに全国屈指の巨木でもあります。

第一印象は、
「愛されている巨木だな〜」
というものでした。

川古の大楠の周辺は公園として整備され、駐車場、トイレ、売店もあります。
水車が回り、直売所があり、そこで昔の大楠の写真を見ることもできました。

巨木だけがぽつんと保存されているのではなく、町の人たちの暮らしや記憶と一緒に残されている。
その雰囲気が、とても印象的でした。

直売所ではお茶をいただき、店主の方から昔話を聞かせてもらいました。
ただ巨木を見に来ただけなのに、気づけばその土地の時間に少し触れている。
そういう、のほほんとした穏やかな時間が流れていました。

川古の大楠は、迫力だけで押してくるタイプの巨木ではありません。
もちろん幹周21mという数字は圧倒的で、実物の存在感も十分すぎるほどあります。
けれど、それ以上に感じたのは、優しさと安定感でした。

特に良いのが根元です。

どっしりと末広がりに張った根が、地面をしっかりつかんでいる。
幹は巨大でありながら、どこか穏やかで、周囲の空間をやさしく包んでいるように見えます。

多少の補修はありますが、樹勢はまだまだ強く感じました。
枝葉にも力があり、老木というより、今も現役でこの場所に立ち続けている大楠という印象です。

また、川古の大楠は見る方角によって表情が変わります。
正面から見ると堂々としていて、横から見ると根張りの力強さが際立つ。
少し離れて眺めると、公園全体を包み込むような大きさがよく分かります。

一本の木としての迫力。
町に守られてきた温かさ。
そして、今も衰えを感じさせない生命力。

川古の大楠には、そのすべてがありました。

佐賀県には武雄の大楠、塚崎の大楠など、全国的にも見応えのあるクスノキが多く残っています。
その中でも川古の大楠は、見やすさ、樹勢、地域との距離感の良さがそろった、非常に完成度の高い巨木だと思います。

まさに、日本の名木。

町に愛されながら、今も力強く根を張る川古の大楠。
佐賀の巨木巡りでは、必ず訪れたい一本です。

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小山洋二 プロフィール

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